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ハンス・J・ウェグナーの本

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今晩は
日が短くなり、夜の訪れが早く感じられるようになりました。
10月・11月は、仕事関係のイベント・研修の多い月になります。
バタバタと用意や撤収に追われたりしています。

イオン綾川の中を歩いていると、雑貨屋さんの前の方の椅子に本が積んでありました。
北欧スタイルの別冊で、ハンス・J・ウェグナー完全読本という名前の本でした。
写真が多く読み易すそうなので購入しました。

ハンス・J・ウェグナーという人を知っていますか?
建築・インテリア関係の方は、ご存じの人が多いと思います。

彼は、北欧の家具デザイナーの巨匠です。
1914年にデンマークのユトランド半島のドイツ国境近くのトゥナーに生まれて、
2007年1月に92才でこの世を去るまでに、500脚以上の椅子のデザインをした
と言われています。

そのどれもが、デザインや技術面で専門家たちを今もなお唸らせるもの
ばかりですが、決して近寄り難くなく私たちの生活に良い添い暖かさを
与えてくれます。

ウェグナーが、活躍と中心にしていた時代をミッドセンチュリーと呼ばれ、デンマークでは
彼以外に、ボーエ・モエセン、フュン・ユール、アルネ・ヤコブセン、ポールケ・アホルムなど
たくさんの優れたデザイナーが活躍していました。

ウェグナーは、家具職人からスタートして、美術工芸学校で学びデザインを学び、
2つのデザイン事務所を経て、自分のデザイン事務所を設立します。

そして、チャーイニーズチェア、ペーターズチェア、ロッキングチェア、ピーコックチェア、
ラウンドチェアー(後にザ・チェア)、ウィッシュボーンチェア(後にYチェア)、バレットチェア
と次々に個性豊かな素晴らしい椅子を発表して行きます。

デザイン手法としては、過去のデザインスタイルを参考にする「リ・デザイン」を行い、
歴史な視点で、現代のデザインの新しい方向性を示しました。

難しいお話は、そのぐらいにして私もハンス・J・ウェグナーの椅子を幾つか持っています。
少し自慢ですが・・・

その中で、Yチェアはリビングにあるため、良く座る椅子です。
このYチェアは、インテリア・建築関連の雑誌をめくると必ずといって良いほど
見かける椅子です。
「永遠のベストセラー」といえる世界に愛されている椅子です。

椅子の構造としては、背もたれとアームを兼ねた曲げ木(笠木)が上半身を
やわらかく包みます。
この曲げ木を支える部分が最小限の形状のY字型になっていて、すっきりとした
デザインになっています。
それ故、Yチェアと呼ばれています。

また、座面はペーパーコード(紙をよじったもの)の素朴な作りになっています。
大量生産向きに発想された椅子ですが、クオリティーの高く風格のある
椅子です。

Y字型のパーツも美しいのですが、アームが3次元に加工されていて、
美しい曲線を描いているところが、私は非常に好きです。

インテリアショップなどで、見かけることがあれば、座ってみてください。
そして、触りながらゆっくりと眺めてください。

「なるほど」と感じるところがあると思います。

生前、ハンス・J・ウェグナーが尊敬する椅子のデザイナーとして、
チャールズ・イームズの名前をよく挙げています。

対極にいるような人なのですが、機能性・合理性を追求したということでは、
同じような視点をもっていて、同じ時代を生きた良きライバルだったのでは
ないでしょうか。


HP用IMG_0862   チャールズ・イームズのデザイン
                           アンティークの 「 アームシェルチェア」


HP用IMG_0864    ハンス・J・ウェグナー デザインのYチェア 
                           チェリー材 オイルフィニッシュ仕上げ




ハンス・J・ウェグナーさんがデザインした椅子では、ヴァレットチェアや、ザ・チェアや、
ベアチェアなどほしい椅子がいっぱいあります。

設計室 K










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