先週の日曜日に,高知にS氏の建築の集まりで行って来ました。
先週は、今日と違い非常に天候も良く楽しく研修を受けることが
出来ました。

まず、高松から高知に入り、れいほく道の駅で講師の森昭木材のTさんと
合流して「山の砂漠化」を見学しました。
間伐を行い、枝打ちなどの手入れをされている杉のエリアと、手入れをしていない
杉のエリアを見学して環境の違いに驚かされました。
手入れを行うことの大切さと、杉によるCO2の固定化と杉を建材として利用し、
建築を行うことの関係と意義を学びました。
次に木材市場を見学しました。
ここの市場で扱う量は香川県の全体の市場で扱う木材とほぼ等しいぐらいとの
ことでした。
香川の場合、地場産の木材の流通はあまり多くはされていません。
地場産材の流通は、これからというところだと思います。
ここで、教えて頂いた木材料のヤング係数(材料強度)の話は非常に
分かりやすくためになりました。
昼食の後、森昭木材さんを見学しました。
山から出た木材は、皮から破材まで大切に最後まで使うという理念に感動しました。
またそこでは、大工さんの墨付けによる丁寧なプレカットも行われていました。
工場に置いてあった杉材をみると、柔らかい赤身で節が少ない良材が多く見られました。
またその後、木材の中温乾燥の利点など論理的に説明してくれました。
やはり、Tさんの知識は凄い

そして最後に、この木材を利用して建てられた「れいほくスケルトン」の町営住宅
モデルを見学しました。
このモデルハウスは、フルに木材を利用して、様々な提案がされていました。
建築デティールは非常に参考になりました。
思えば、近く山と材木屋さんと工務店さんと施主さんを結ぶ流通を保ち、
木の家をつくることが、昔は自然なことでした。
多くの外材の流入と木材のコストの低下のため、山の木を扱う林業は成り立ち辛く
なって来ました。
林業を守ること、地域に根差した木材を使い建築を行うこと大切なことです。
地域文化を守ることに繋がります。
そして、近くの山の木をほど、その地域に適した材料であり建築を行った後の
曲がりや反りなど狂いが生じにくいと云われています。
水上と水下の産業がスムーズ繋がり、地域の耐久性のある材料を使い、
施主と共に地域環境に合致した良い建築を造って行きたいですね。

手入れがされていない杉林

手入れが行き届いた杉林

木材市場

早明浦ダム

酒蔵 桂月館
帰りに立ち寄った、桂月さんのお酒と酒蔵建築も良かった。
すばらしく良い研修でした。

設計室 K
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