心地よい日が続いていますね。

先週の土曜日に豊島に行って来ました。
午前中は、産業廃棄物問題に対しての施設見学を行いました。
そして、産業廃棄物処理施設を訪問して、産廃処理の現状のお話をお聞きしました。
産廃処理としては、島に持ち込まれた全体の68パーセントの進捗状況とのことで、
平成24年度を目途に完了予定とのことでした。
ゴミが有毒なこと、ゴミを分離する必要性がある事こと、分離した物に対して
処理方法が変わることなど、非常に手間と時間が掛かる作業であるということ
を認識しました。
お話の中で、世界の産業廃棄物の1/3が日本から出ているとのこと。

ゴミが出ないような生活について考えて行く必要があるのかもしれません。
また豊島の産業廃棄物問題に関しては、豊島の人たちの粘り強く戦った住民運動の歴史
であると共に、風化してはならない問題だと思いました。
昼食は、島キッチンで瀬戸内海の素材を生かした島キッチンセットを食べました。
メインディッシュのチヌのベニエ(テンプラ)

は、本当に美味しく頂けました。
そして、清水の霊泉で湧水を飲みました。軟水のようで、飲み易い水でした。
その後、近隣のスダジィの豊かな森を散策して、壇山に登りました。
スダジィの森では、久しぶりにたくさんの蟻地獄を発見しました。
以前は、神社の土台の当りに多く見られましたね。
壇山は、340mの高さがあり頂上では、備讃瀬戸の廻りの島々を見渡すことが出来る
スポットでした。ここは、風通しが良く夜景も美しいとのことでした。
その後、この壇山を下り豊島美術館に行きました。
バスを降りてふと見ると、雄大で素晴らしい棚田ありました。
バリ島のウブドゥで見た、ライステラス(千枚田)を思い出しました。
豊島美術館は、作家・内藤礼さんと建築家・西沢立衛さんによるもので
展示陳列型の美術館ではなく、建築とそこにある作品が一体となり周辺環境との
調和と対話を図ろうとした建築物です。
豊島の風景や、天候そのすべてをありのまま受容する器「母型」として形した
作品です。五感を澄ますと、色々な仕掛けで自然を視覚化していて、自然をより
感じることが出来ます。
この美術館の面白いところは、周辺環境との関連性を大切にしていて、棚田の再生
を行っていたり、カフェでは、その地域の湧水(唐櫃)を利用して栽培した棚田米
のおにぎりや、ニンジンやジャガイモをはじめとした旬の野菜をもとに地産地消の
メニューを展開しています。
見処の沢山ある美術館です。
そして、この美術館を後にして、片山邸に行きました。
木材で財をなしたいわれる豊島の商家です。
ここは、庭との関連性を保ちながら建築物が配置されています。
茶室もあり、ここの茶室でお茶を一服頂きました。
その他に印象的だったのは、煙突と台所でした。
煉瓦の造作がしっかりしていて、現在も現役で利用していることでした。
かまどで、ご飯が美味しく炊けそうでした。
もう少しゆっくりしたかったのですが、帰りの便も迫り、バスで家浦港へ
移動して、弾丸のような海上タクシーで帰路に着きました。
この海上タクシーは本当に早い!
見処の満載の豊島研修旅行でした。次回この島に渡る時は、ゆったりと気に入った施設を
巡ろうと思います。

11人で小型チャーター船で豊島へ

産廃処理施設

不法産廃ゴミ投棄現場

島キッチン

島キッチンセット

蟻地獄

棚田

豊島美術館 1

豊島美術館 2

片山邸 1

片山邸 2

片山邸 3 (茶室)

片山邸 4
島の光と影を見ました。
生活を守るために粘り強く戦った住人の歴史。
現代アートとの共生
学びの多い1日でした。

設計室 K
*クリックすれば写真が大きくなります。気になる写真があれば拡大して
ご鑑賞ください。