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あっという間に3月も2週目に入って来ました。
公共の年度末を向かえ、慌ただしくなりましたね。 話は変わりますが、今年の初めに聞いた講演会で心温まる良いお話がありました。 知人からのメールもあり、これをご紹介しようと思います。 起業支援をされている福島正伸さんの「夢に輝く」という講演会でした。 その中で語られたお話です。 ![]() ![]() ------------------------------------------------------------------------ ![]() 『人であふれた駐車場』 私は大学を卒業後 就職した会社をたった1日で辞めました 何のために働くのか どうしてもわからなかったのです その答えを見つけるために 自分で会社をはじめました わからないながらも必死で働きましたが 何かがうまくいきません いつも中途半端で 本気になれない自分がいました 夢を持つことができないまま ただ毎日を過ごしていました 当時私は事務所のある新宿まで 毎日車で通っていました 近くの駐車場には六十を過ぎたくらいの 管理人のおじさんがいました 「おはようございます。今日も天気でいい一日ですね」 おじさんはいつも明るい笑顔で年齢に似合わず シャキシャキと仕事をこなしています ある日駐車場についたら外は ひどい土砂降りになっていました 困ったなあと車から降りられずにいると おじさんが走ってきました 「傘忘れたんじゃない?これ持っていきなよ」 「でもそれっておじさんのかさでしょ?」 「私のことは気にしなくていいんですよ」 おじさんはいつもこんな調子で お客さんのことばかり考えてくれる人でした 駐車場は満車になることも多く おじさんはいつも看板の前であやまっていました 「満車です申し訳ありません」 「やっと見つけたのに困るんだよ!」 中には文句をいう人までいます 「本当に申し訳ありません・・・」 おじさんはいつも車が見えなくなるまで 少し薄くなった白髪頭を下げ続けていました ある日いつもと同じように車を止めようとしたとき おじさんの笑顔がないことに気づきました 「実は今週いっぱいで仕事をやめることになったんです」 「えっ!?どうしてですか?」 「妻が肺炎を患っているんです 空気のきれいな田舎で、二人でのんびり暮らすことにしました」 「これまで本当にいろいろお世話になりました」 そう言っておじさんは深々と頭を下げました 「お世話になったのはこっちのほうですよ・・・」 私は何ともいえない寂しさをおぼえました 今日が最後というその日 私はおじさんへのちょっとした感謝の気持ちで 手土産を持っていきました そして駐車場に着いたとき 信じられない光景を目にしたのです 小さなプレハブの管理人室の窓からは中がまったく見えません 色とりどりの花束がたくさんつみあげられていたからです ドアの横には1メートル以上の高さになるほど おみやげがつみ重ねられています たくさんの花束とプレゼントに彩られて 管理人室はまるでおとぎの国の家のように見えます 駐車場の中はたくさんの人でごった返し あちこちから声が聞こえてきます 「おじさんいつも傘を貸してくれてありがとう!」 「あのとき重い荷物を運んでくれて、とても助かりました!」 「おじさんにあいさつの大切さを教えてもらいました・・・」 人ごみの中心には笑顔のおじさんがいました みんなが次々とおじさんと写真を撮っています おじさんと握手をしてハンカチで目を覆っている人もいます おじさんは一人ひとりと目を合わせ 何度も何度もうなずいていました 私は列の最後にならんでおじさんと話す機会を待ちました 「おじさんには本当に感謝しています 毎朝とても気持ちよく仕事に取りかかることができました」 「いえいえ。私は何もしていませんよ 私にできることはあいさつすることとあやまることぐらいです」 「でも私はいつも自分が今やっている仕事を楽しみたい そう思っているだけなんです」 仕事の最後の日、自分がこれまでどのように仕事に関わってきたのかを まわりの人が教えてくれる つまらない仕事なんかない 仕事に関わる人の姿勢が、仕事をおもしろくしたりつまらなくしたりするんだ 私はそんなことをおじさんから学びました 働くすべての人々が働くことの本当の意味に気づき 輝いた人生を送るきっかけになりますように どんな仕事も楽しくなる3つの物語より「人であふれた駐車場」 ------------------------------------------------------------------------- YouTubeにもアップされています。 音楽付きで物語をより楽しめます。 「人であふれた駐車場」 設計室 K |