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株式会社創芸スタッフのお届けする日々の業務日記です。
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「納屋に住まう」 リフォーム5

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街を車で走っていると、咲き始めた桜がちらほら見受けられます。
来週末は、満開の美しい桜が様々なところで咲いていることでしょう。
気温も、少し寒いようですが春が少しづつ、やって来ているようです。

話は本題のリフォームになりますが、月曜日に屋根の断熱工事を行いました。
断熱材はセルロースファイバーを選択しました。
その理由としては、下記のようなものでした。

  ①既設納屋の材料が自然素材によるシンプルな構成であり、ナチュラル
   な断熱素材の検討を行う必要があること。

  ②2階部分が、寝室であるゆえ断熱性能の良いものが求められたこと。

  ③納屋の構造で2階の天井が低いこと。

  ④吹き抜けがあり、反響音が出るかもしれないこと。

セルロースファイバーとは、新聞残紙など木質繊維を主原料としたバラ綿状の断熱材です。
新聞残紙などを細かく繊維状にし、それに「ホウ酸」(ゴキブリよけや、目の洗浄・消毒等に
使われる人体に無害な物質)を混合し、攪拌(かくはん)したものです。
また、古紙再生利用によりグリーンマーク、エコマークの指定を受けています。

日本での知名度はまだまだ低いですが、安全基準に厳しいアメリカで多くのシェアを獲得し、
60年の実績を誇る大変優れた断熱材です。

このリフォームでは、天井に40ミリの厚さで吹きつけました。
感想としては、吹き付けた後に室内温度が下がりひんやりとした感覚に
なりました。後日、昼間に訪れても断熱効果を感じ取ることができました。
そして、今回はこの材料に意匠的に手を加え、吸音材としても利用しよう
と思っています。

現場の吹き付け作業写真を添付します。
下方より、野地板に吹き付けています。

この吹き付け作業後2~3日は、振動のある作業は行ってはならない
とのことでした。それ故、現場では、数日間は振動のない作業のみを
行っていました。

                                  設計室 K

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                       攪拌の用意

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                     吹き付け作業1

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                     吹き付け作業2

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                      吹き付け状態






 
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「納屋に住まう] リフォーム 4

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少しづつ暖かくなり、桜の開花予想も聞こえるようになりました。
季節は、どんどん春めいてきますね。

今回は、建築の再利用品について書きます。
建築の再利用が可能なものは、たくさんあります。
柱・梁などの構造材や、瓦や石、内装材(縁甲板・造作材)や、
利用し易い建具や家具などです。

再利用を行うということは、昔から行われていて住宅や、茶室
などでは、よく見られています。
お茶の世界で、再利用品に価値を与えたのは、利休ではないでしょうか?

再利用をされて使われているものは、よく見ていくと物として
密度が高く、精巧なものであったり、ハンドメイドな製法で現在
作ることができないものが多いのではないでしょうか。
それ故、大切に使われてきたのかもしれません。

ちなみに、淡路島では「こぼつ」という言葉があり、家の解体を示す
言葉で現在のように壊すのではなく、建築材料を丁寧に取り除き、
再利用できるように備える意味を示します。この言葉は、淡路島の久住さんと
いう有名な左官業をされている方に教わりました。

このリフォームでは、縦格子建具(香川ではスドとよばれるもの)や、
浴室建具のガラスや、瓦などを積極的に利用して行こうと思い
計画をしています。

かたちになった時に、またご報告しようと思います。

                            設計室 K


     HP用IMG_1246
                     既設建具1     

     HP用IMG_1366
                     既設建具2
 
     HP用IMG_1270
                               既設瓦





薪ストーブを愉しむ集まり

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先週、薪ストーブを使って実際に料理を作り、実感して学ぶ
集まりがありました。
薪ストーブについての疑問を薪おじさんこと橋本さんが、
実物を使って教えてくれました。
また、料理以外に各自が食べ物を持ち寄り、
おいしい料理のある交流会になりました。
様々な情報交換が行われて非常に有意義な時間でした。
心温まる時間が過ぎて行きました。

                       設計室 K

HP用IMG_1338


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    松ぼっくりを燃やした青い炎 1

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    松ぼっくりを燃やした青い炎 2

千利休の復元茶室「朝雲庵」

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先月の忙しい最中、千利休の復元茶室「朝雲庵」を見てきました。
この茶室は、堺の大阪屋敷に実在した茶室で、利休の茶室の中でも
特に後世に影響を与えたという「御成の茶室」の復元です。

この茶室では、秀吉をもてなし、博多の神屋宗湛を招いた
とされ、侘び茶の原点を模索し、「深三畳台目」の形式を
採っています。客と亭主を隔てるように造られた中柱と袖壁
を持つ茶室の原型と言われています。

見学に当たり、この茶室を監修された中村昌生先生
(京都工芸繊維大学名誉教授)のご講演を聴くことができました。
非常にわかり易く、熱く茶室についてのご説明を頂きました。
「茶室は、思想を語る建築である」をいう言葉が、
心に残りました。また、茶室の奥深さにも感動しました。
茶室に関しては、しっかり勉強してゆきたいと思います。



                          設計室 K


HP用IMG_1305
                           朝雲庵

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                         講演風景

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                         中村先生