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株式会社創芸スタッフのお届けする日々の業務日記です。
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技術を繫ぐこと

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こんにちは
桜も咲き始めて、春を実感出来るようになりました。
良い天気も今週は続くようで、アクディブに行動したい思っています。

先日、オーダーキッチンを作る仕事の関係でステンレス屋さんに行く機会が
有りました。
打合せが終わり、ふと後ろのテーブルを見ると色々なざるが置いてありました。
そのざるについてのお話を伺うと興味深い内容でしたので、このブログに記載
しようと思います。

飲食店の厨房を覗くと色々なざるがあります。
竹製のものや、ステンレス製など大きさや形状も用途により選択されて利用
されています。

ステンレス製のざるをハンドメイドで製作される職人さんは、香川県でもほとんど
居なくなってきているようです。

さぬきうどん店の厨房には、うどんを湯がくためのざる、野菜のてんぷらに使用する
ざる、野菜を湯がくざる、など多様なステンレス製のざるがあります。

このステンレス屋さんの知人にステンレスざる専門の職人さんがいました。
その職人さんは、ご高齢ため廃業をしたいとのことでした。


必要で絶やしたらだめな技術との認識のもと、ステンレス屋さんの奥様が急遽弟子入り
してその技術を教えて頂くことになりました。
短期間の弟子入りでしたが、何とかステンレスざるを製作出来るようになりました。
ただこの職人さんのように、バランス良く綺麗なアールを描く立体には中々ならない
ようです。

難しいものなんですね。慣れに伴う習熟度が、かなり必要な作業のようです。
また、このような技術を繫ぐことで、守られるものが多くあります。
最終的には、食文化を守ることに繋がります。

分野は違えど、私が携わる建築に関しても同様に建築技術の継承は大切なこと
です。
ハンドメイドな技術は、建築の自由度を支え、高めてくれます。

私は、技術が継承出来る場を与えられたらと思い、その技術が昇華して現代的な
新しいものに繋がればと思い、ものづくりに携わっています。



SN3K0228.jpg   ざる1(多用途)


  

SN3K0230.jpg  ざる2(野菜用)




SN3K0229.jpg   ざる3(野菜用)




小さなものにも、継承という物語があるものですね。
ステンレスざるは、ハードな利用に耐えるもので飲食店では非常に
重宝されているものです。なくなってほしくないものです。


設計室 K


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起き上がり箸置き

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立春も過ぎ、少し暖かくなったように感じられますね。
温かい春が待ち遠しいです。

先日、漆の小物のデザインについて、一和堂工芸さんとお話を
していました。

新しいコーヒーカップとソーサーのデザインの話をしていると、以前デザインを行った
「起き上がり箸置き」のデザインカラーバリエーションを増やしたいというお話がありました。

箸置きをビッビトなカラーすることで、若い人に触れてもらい、使って貰うとめの入口に
なればとのことで、販売をすることになりました。

キラキラとした、カラフルな色漆の艶ありの仕上げです。

以前は、象谷塗り(黒・紅)の艶消しの渋い仕上げでした。

この商品は、小皿の漆の木地を造る時に出る、三角形の断面を持つ特殊な破材をカットして
漆を塗り、製作しています。

これは、一和堂工芸さんや、高松三越さん、イクナスさんなどで販売されています。
お手にとって、触ってみてくだざい。

お箸を置いたり、取ったりするとアクションが起こります。
何と起き上がります。(起き上がりこぼしのイメージです)

見てのお楽しみですね。



006.jpg   新しいカラーの起き上がり箸置き
写真1




003.jpg   新しいカラーの起き上がり箸置き
写真2   





食卓で色どりが増えて、食事が楽しくなりそうですね。
香川漆の小物をどんどん使ってほしいな。


設計室 K





折り紙の立体

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こんにちは

今日、車で走っていると畑に菜の花が、ぽつぽつと咲いていました。
自然は感じがしました。

昨日もテレビで菜の花畑が映っていました。
今日は、快晴で少し暖かい日ですね。

昨日、家に帰ってテーブルの上を見ると三角形を立体が転がっていました。
何だろうと見ていると、「私の娘が2時間掛かって作ったのよ」と得意そうに
話しかけてきました。

「書道の先生から教わったんだ」とのことで、何とか作れそうなので自分で折ろう
と試みたが、なかなか思うように作れなかったとのことでした。

1個が4センチぐらいで、細かく折られて三角錘を作り、それを組み合わしたものでした。
少しばらしてもみたですが、非常に考えて作製されたものだとびっくりしました。

折り紙の本などを見ると、たくさんの立体物の折り方は載っています。
見ているだけでも楽しいですし、実際に折って出来ると、なお楽しいものです。

子供のころ、あまり折り紙が得意ではなく、綺麗に出来なくて
先生に怒られたことがあります。

大人になり、怒られる人も居なくなったので、また何か作ろうかな~と思いました。



SN3K0114.jpg


折り紙は、見ているだけでも綺麗ですよね。
私は、初めてですが見たことがある方がいるかもしれませんね。



設計室 K








ひな展

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今晩は
今日は、良い天気で少し暖かかったような気がします。

今日の午後から家族で、ひな展に行ってきました。

このひな展は、第20回目を迎え今年ファイナルとなります。
会場は、郷屋敷の中の蔵をリノベーションしたギャラリー(スパシオ郷の蔵)
で行われています。
休日でもあり、会場は知人を含め、多くの人が来場していました。

この展開会の会期は2期構成になっています。
前期が1月30日から2月8日までで、後期は場所を替えて高松市の隣の三木町
のファイブ・ペニイズの2階ギャラリーで2月13日~3月1日まで開催されます。

後期の展示に4年くらい前にデザインを行った、私のお気に入りの花シリーズの2種類
のお椀を出品を予定しています。

このお椀は、香川の伝統に従い、厚い板を横使いに利用して刳り物加工を
施し製作を行います。(他県の場合、縦使いが多いです。)
厚い板が、最近あまり流通していないので作り辛くなって来ています。
このお椀は、桂材を使用して製作しています。

この展覧会には、私の妻も友禅染めで小さなお雛さんを染めて「染め額」として
出品しています。

お時間が許せば、足をお運びください。
春を感じることが出来るのではないでしょうか。


DSC00119.jpg   多目的椀(丼ぶりものに最適です)



DSC00115.jpg   スープ椀(小ぶりなお椀です)



創意工夫された作品を観ながら、春は近いなと思いました。



設計室 K






ウッドクラフト展 「生活のスパイス」の用意

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夜になるとゴロゴロと、雷が鳴り雨がザーと降る
不思議な天気が、続いています。
雨のせいで、暑さが和らぎ少し就寝し易くなりました。

皆様、お変わりないでしょうか?

ウッドクラフト展 「生活のスパイス」の用意が忙しくなって来ました。
作品のチェック・数量や金額の調整・搬入の計画など様々なこと
を行っています。

良い環境でお見せできるように、ガンバリマス。

今回の展覧会は、私が2003年の冬から、香川県デザイン協会で漆器のデザイン
に関わり始めて、4年間半ぐらいの間にデザインに関わった作品と、昨年から今年に
かけて工房のスタッフと共にデザインを行い、オイル拭きをして綺麗な堅い木で製作した、
作品の展示販売を行います。

作品は、日常使いの物が中心で「あったら良いな」と思うものをデザインしています。
小品から、トランク型の家具まで色々なもの見て、触ることが出来ます。

インテリア・建築エリアで、仕事をしていたのでそれまでは、漆の小物や、指物など
をデザインすることは、ありませんでした。

それ故、新鮮なことが多く、非常にたくさんの学びがありました。
1つ例を示すと、お椀をデザインするにあたり、口当たりの感覚や、
器の水切りのことなど多様な配慮が必要でした。
インテリア・建築などでは、分野ではあまり考えないことでした。
少しは理解していましたが、それは角度や、厚さで大きく変わっていきました。
1つの小さな物の開発することも、丁寧にしてものづくりをして行くとと大変だと
いうことが分かりました。

そして、この経験はインテリア・建築のデティールを考える上でも
生かされるのではないかと思いました。


                              設計室 K


HP用DSC00120  HANAシリーズ お椀



HP用IMG_2040  名刺入れ スリット